
爬虫類飼育の世界で近年人気を集めているのが「ニシアフリカトカゲモドキ(Hemitheconyx caudicinctus)」です。日本では「ニシアフ」と略して呼ばれることも多く、レオパードゲッコー(ヒョウモントカゲモドキ)に次ぐ人気種として注目されています。この記事では、ニシアフリカトカゲモドキの特徴や飼育ポイントをご紹介します。
ニシアフリカトカゲモドキとは?
ニシアフリカトカゲモドキは、西アフリカ(ガーナやトーゴ、ベナンなど)に分布するヤモリの仲間です。夜行性で地表性、主に砂地や草地で生活しています。名前の通り「トカゲモドキ」ですが、実際にはヤモリの一種であり、瞼があるため瞬きをする姿がとても可愛らしいのが特徴です。
- 学名:Hemitheconyx caudicinctus
- 分布:西アフリカ
- 体長:オスで約20cm、メスでやや小型
- 寿命:10〜15年程度(飼育下ではさらに長生きすることも)
ニシアフの魅力
- 丸みのある体型
レオパードゲッコーよりもふっくらした体型で、特に尻尾が太くずんぐりとしており、見た目がとても愛らしいです。 - 大人しい性格
個体差はありますが、比較的おっとりした性格の子が多く、ハンドリングも慣れてくれやすいと言われます。 - 多彩なモルフ
レオパほど多様ではありませんが、近年はホワイトアウトやアメルといった美しいモルフも登場し、コレクション性も高まっています。
飼育に必要な環境
ケージ
40cm前後のガラスケースやプラケースが適しています。地表性なので高さよりも床面積を重視しましょう。
床材
キッチンペーパー、ソイルなど。保湿性を持たせると安心です。
温度・湿度
- 空間温度:28〜30℃
- ホットスポット:32℃前後
湿度は40〜60%を目安にしましょう。
シェルター
ニシアフは湿度を必要とする種類のため、ウェットシェルターを用意してあげてください。常に湿度を保った隠れ家を設けることで、安心できる居場所となり、脱皮不全の防止にもなります。乾燥しやすい環境ではウェットシェルターを複数設置しても良いでしょう。
エサ
主食はコオロギやデュビアなどの生き餌です。カルシウム剤やビタミン剤をまぶして与えることが、健康維持には欠かせません。
まとめ
ニシアフリカトカゲモドキは、見た目の可愛らしさと飼育のしやすさから、初心者から上級者まで幅広く愛されるヤモリです。特にウェットシェルターと32℃のホットスポットをしっかり用意してあげれば、環境面で大きなトラブルは少なく、安心して飼育できます。
レオパより流通量は少ないですが、コレクション性も高い種類です。これから爬虫類飼育を始めたい方や、新しい種類に挑戦したい方には、ぜひおすすめしたい1種です。