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クレステッドゲッコーの魅力と飼育方法

クレステッドゲッコー(学名:Correlophus ciliatus)は、ニューカレドニア原産の樹上性ヤモリで、日本でも人気の高いペット爬虫類のひとつです。愛らしい表情と飼育のしやすさから初心者にもおすすめできる種類として知られています。本記事では、クレステッドゲッコーの特徴や飼育環境、餌、注意点について詳しく紹介します。


クレステッドゲッコーの特徴

クレステッドゲッコーは「クレス」と愛称で呼ばれることも多く、最大の特徴は目の上から首筋にかけて伸びるトサカ状の突起です。この形状が「まつげ」のように見えることから、英語では「Eyelash Gecko」とも呼ばれています。

体長は約20cm前後に成長し、体重は40〜60gほど。色や模様のバリエーション(モルフ)が豊富で、赤、オレンジ、黄色、クリーム色、ダルメシアンスポットなど多様な個体が存在します。繁殖によって新しいモルフが作られており、コレクション性の高さも人気の理由のひとつです。

また、夜行性であり、昼間はシェルターや葉陰で休み、夜になると活発に活動します。しっぽは自切(切れてしまう)することがありますが、ヒョウモントカゲモドキなどと異なり再生しない点には注意が必要です。


飼育に必要な環境

クレステッドゲッコーは樹上性のため、縦に高さのある飼育ケージが適しています。一般的には高さ45cm以上のガラスケースやアクリルケースが推奨されます。内部には流木や人工植物を配置し、登ったり隠れたりできるレイアウトを整えてあげましょう。

温度は25〜28℃程度が理想で、夏場は冷房、冬場はパネルヒーターや暖突を用いて保温します。極端な高温は苦手で、30℃を超える環境では体調を崩しやすいため注意が必要です。湿度は60〜80%を目安とし、1日に1〜2回霧吹きをして水分を補給すると同時に飲水源を確保します。


餌について

クレステッドゲッコーは雑食性で、昆虫と果実を主食としています。飼育下では「クレスフード」と呼ばれる専用の完全栄養食が市販されており、これを水で溶かして与えるのが一般的です。週に数回、コオロギなどの生き餌を与えると運動や捕食本能の刺激にもなります。

与える際は、食べ残しを放置するとカビや虫の発生につながるため、翌日には必ず取り除きましょう。成長期や繁殖期の個体にはカルシウム剤やビタミン剤を添加して栄養バランスを整えることも大切です。


ハンドリングと注意点

クレステッドゲッコーは比較的おとなしい性格で、人の手にも慣れやすい種類です。ただし、無理に掴んだり長時間ストレスを与えると尾を自切してしまうことがあります。優しく手に乗せ、短時間のハンドリングを心がけましょう。

また、脱皮不全が起こると指先に皮が残り、血流障害を引き起こすことがあります。湿度不足が原因のことが多いため、定期的な霧吹きや水容器の設置で予防が可能です。


繁殖について

クレステッドゲッコーは性成熟すると繁殖が可能になり、メスは湿った床材に卵を2個ずつ産卵します。孵化には約2〜3か月かかり、温度によって性別比が変化する傾向があります。ブリーディングを楽しむ飼育者も多く、国内外で多彩なモルフが流通しています。


まとめ

クレステッドゲッコーは、その可愛らしい見た目と比較的飼育しやすい性質から、爬虫類飼育の初心者から上級者まで幅広く愛されているヤモリです。適切な温度・湿度管理とバランスの良い餌を心がければ、10年以上にわたって一緒に過ごすことも可能です。モルフの豊富さや繁殖の楽しさもあり、自分だけの1匹を見つける喜びも大きな魅力といえるでしょう。

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